幻の妄想住宅〜ファイヤーピット付きのパティオのある家〜
「幻の妄想住宅」。
とある事情で実現しなかったけれど、お蔵入りするのはもったいない幻のプランをご紹介する新企画です!
今回は、福岡市平和に建つ予定だった、アーバンテラス平和Ⅱをご紹介します。
■家族や友人が集うファイヤーピットのあるパティオ
アーバンテラス平和Ⅱは、120坪の立地を60坪の2区画に分けて計画を進めていました。西側隣地が1段下がって、新築の平屋が建っていましたので、屋根の上部しか見えません。そこで下のパースのような南西側に開けたパティオを持つ住宅をプランニングしました。
ところが、120坪をまとめて計画したいとお客様が要望され、幻のプランになってしまいました。
このプランでは、ファイヤーピットのあるパティオを計画していました。タイル貼りのパティオの一部を掘り下げて、中心にバイオエタノール暖炉を据えています。薪のファイヤーベース焚き火台には憧れがありましたが、住宅密集地でもあり、近隣に配慮して、安全性にも優れ環境に優しいバイオエタノール暖炉を選択しました。
北西側は近隣マンション等の視線にも配慮して、屋根付きのアウトドアダイニングキッチンとしています。室内のLDKとも2.5m一気に開くフルオープンサッシで繋がり、大勢の集まりでも楽しめそうです。
中央に見えるハンキングチェアーは、1人の時も集まった時も楽しみを広げてくれそうです。
■風が通り抜ける心地よいリビング
上のパースはリビングから、ダイニング・フルオープンサッシ越しにパティオ方向を見返した様子です。植栽で隣地の屋根を隠し、向かいの丘のグリーンと繋がればと期待しました。
天井の照明は50年以上前のデザインで、最近デザイナーの間で好んで使われるセルジュ・ムーユのシーリングと最近のライン照明を組み合わせてみました。折り上げ天井のゴールドのクロスとも相まって、懐かしい温かさとスッキリ感が同居する気持ちの良い空間になるかな?と思っています。
リビングにも車庫側のパティオに面した掃き出し窓があり、風がフルオープンサッシのパティオ方向や、リビング右手のストリップ階段から2階へ抜けて広がりのある心地良い暮らしが営めそうです。正面のタイル貼りのアクセントウォールは縦方向に伸ばし、空間を締めました。