家づくりのアイデア・デザイン(外壁タイル)
最近は木造3階建が増えて、構造計算で荷重の件が気になり、少し前のように、陶器瓦に壁全面がタイルの建物ではなく、鋼板葺の屋根に外壁の一部にアクセントタイルを使用することが多くなりました。
こちらは、3階建ての2階の大きなデッキ下にある玄関の写真です。サイディングの外壁に玄関正面のアクセントとして、みかげ石のファンタジーグレーで300×600のサイズを貼っています。
ブラケット照明とインターホンカメラを目地に合わせることで、玄関ドア側に違和感なく目地を寄せています。天井は玄関ドアに合わせて木目調のダイノックシートを貼り、落ち着いた雰囲気を作れたかな?と思っています。
ドアの前に写ったカメラマンの影は愛嬌です。
中央区に建つこの木造3階建は、1階の左手に見えるオーバースライダーのシャッターの奥に十数メートルの車庫があり、1階の半分以上がオープンの車庫スペースになっていて、耐震強度を上げるためには壁が必要でした。
違和感なく壁量を増やすために、柱形を外部に出して、安定感と重厚さを演出してみましたが、成功でしょうか?
苦肉の策で、全体の目地を割るのに柱型中心の目地を優先して、梁型の中央に2ヶ所細いタイルを割付けました。
上部はノンクラック工法のモルタル吹付で、荷重としてはサイディングよりだいぶ重たくはあるのですが、重厚で安心感もあるので多用しています。通気層もとって、下地板を張る昔ながらのモルタル工法ですが、30数年前から同じ工法でクラックもなく、お客様ともお付き合いさせていただいています。
同じ中央区にあるこちらの建物も、ノンクラック工法のモルタル吹付の壁にタイルをアクセントに貼った建物です。玄関回りと車庫やベランダとして前面に飛び出した部分に貼っています。
全体に同じサイズの300×600タイルを使用していますが、落下防止のために、3階のバルコニー部分は工法を変えて施工しています。ここは飛び出した部分を一体として表現したかったので、お願いしました。
玄関入口の柱型と天井にラインが見えてスッキリしていませんが、玄関ポーチが広くて奥深いので、防火シャッターが必要と、建築確認検査機関から指摘されて付けたシャッターレールと枠です。メンテナンスを考えて、見えている部分はステンレスで作りましたが、何時閉めるんですかね?
お客様を迎える時のために用意した階段段鼻裏の間接照明が、シャッターレールを照らして強調しているようで、ちょっとだけモヤっとしてます。
この住宅は大判のタイルではなく、ヒラタタイルのコルピークを使ってみました。傾斜した形状がユニークなタイルを利用して、デコボコの立体感を出す貼り方を試しています。
右手の入口側からの光によってグラデーションがかかって、面白い表情が出ました。左手の入口正面の壁も、天井からスポットでドラマティックな陰影を見せてくれます。
今回使用した色の他に生成みたいな色があり、凸凹を合わせるとまたまったく違った表情を見せてくれそうなので、又挑戦してみようと思っています。
壁に見えるインターホンカメラやブラケットを付けるのが上手くいかず、タイルを加工して貼り直したり、左手の入角には特注タイルを作って対応したりと苦労しましたが、もう忘れています。